tokujirouの日記

古来バリアーは「障碍」と表記されました。江戸末期に「障害」が造語されましたが終戦まで人に対して「害」がつかわれることはありませんでした。「障害者」は誤表記です。「碍」の字を常用漢字に加えて「障碍者」に正常化を急ぎましょう。漢字文化圏では「障碍」が常識です。

冊子『碍の字を常用漢字に』をPDFにて配布いたします。(複製・配布歓迎します) https://bit.ly/2OIP0nX

「碍」と新嘗祭の日

 11月23日、新嘗祭の日の朝、電話の音で目が覚めました。N市長さんからの電話で、第一声は《新聞に「碍」の字の常用漢字入り先送りと出ていますよ》でした。私は反射的に《そんなはずはないですよ、そうであれば戦ってください》と申し上げ、朝日新聞の朝刊をよくよく確かめたところ実は「吉報」でした。記事の書きぶりが霞が関文学的で誤解を招く怖れがありますが、実質、《自治体、民間組織、民間による「障碍」表記の使用を解禁する》というもので喜ぶべき知らせでした。

 明治政府以来今日まで、国は「障碍」表記の使用を抑圧してきた歴史がありますので、今回の「解禁宣言?」は私の目には「ベルリンの壁の崩壊」と同主旨の事態に写りました。同時にこれからの道のりもチャレンジングなものになるであろうとの予感がしました。

以下にその記事を転載します。

 

2018年11月23日(金)朝日新聞朝刊 社会 13版 29ページ (兵庫県版)

障碍表記「事情に応じ可」 常用漢字入りは先送り

 2020年東京パラリンピックを見据え、法律で障害を「障碍」と表記できるよう「碍」の1字を常用漢字表に加えるよう求めて衆参両院の委員会決議に対し、文化審議会国語分科会は22日、追加の是非の結論を先送りし、「自治体や民間組織が『碍』を使うことを妨げるものではない」とする考え方を示した。

 法律や国の公用文で使う漢字は、常用漢字表に基づく。「障害者」などの表記には「害」が持つ否定的なイメージを不快に思う人がいる。障害者のスポーツ参加促進などを理由に、衆院文部科学委員会が5月、参院文教科学委員会が6月に「碍」を常用漢字表に追加する検討を政府に求める決議をした。

 分科会は検討を始めたが、常用漢字の選定には「相応の審議が必要」と説明。常用漢字表は「目安」で事情に応じて考慮する余地があるとし、「現状でも『障害』と異なる表記を用いることが可能」との考え方をまとめた。文化庁の担当者は「次の常用漢字表の改訂がいつかは決まっておらず、1字のみ追加した前例はない」と説明。審議は続けるとしている。

 「碍」をめぐっては、29年ぶりとなる10年の常用漢字表改訂に際しても追加意見が多数出たが、見送られた。(上田真由美)

 

 

 

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冊子『碍の字を常用漢字に』をPDFにて配布いたします。

こちらは自由に複製していただいて結構です。

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