tokujirouの日記

古来バリアーは「障碍」と表記されました。江戸末期に「障害」が造語されましたが終戦まで人に対して「害」がつかわれることはありませんでした。「障害者」は誤表記です。「碍」の字を常用漢字に加えて「障碍者」に正常化を急ぎましょう。漢字文化圏では「障碍」が常識です。

冊子『碍の字を常用漢字に』をPDFにて配布いたします。(複製・配布歓迎します) https://bit.ly/2OIP0nX

「碍」その後

7月以来のひさしぶりの日記です。あるお方より朗報がとどき日記を再開することとしました。


背後に文科省のご意向もあるようで「碍」の新常用漢字表への追加は半ば諦めかけていたのですが「断念するには早すぎる」とのお知らせを頂戴した次第です。この情報をお寄せいただいたお方にこの場をお借りして心より厚くお礼申し上げます。


當山先生にも教えていただきましたが、常用漢字に文字を追加する場合使用頻度(実績)が問題になるとのこと。「碍」の場合、いわゆる「実績」は多くはありませんが、これは戦後の当用漢字の制定により「碍」が「害」に置換されたためであり、事実「障害」で検索すると3億5千万件ヒットし使用頻度上の問題はないものと考えます。加藤秀俊先生ご指摘のように跳び箱やハードルに害はないわけで、むしろ「障碍物競争」のほうが妥当ではないかと思われます。


その後、各方面の多数の方々から「障碍者」表記に賛成とのご意見や激励を頂戴し有難く思っております。中には国の外郭団体の方から「障碍」と表記したいが国の表記にフォローせざるをえないとのコメントもありました。身体障碍関係団体の一部に「もう害になれているので気にならない」との意見があったのは意外でした。身体障碍の場合はハード面を中心に福祉の水準は最早世界のトップクラスに達しているとの充足感からの余裕ではないかと推察しています。


NPOの職員が休暇で中国の上海を訪ねましたが確かにトイレに「残疾人」と書いてあったとの報告を受けました。大阪の茨木市で「障害者」の代替呼称を公募中ですが「残疾者」も一つの候補になりうるのではと思いました。日本の中で問題意識が徐々に高まりつつあることを実感しています。


常用漢字の追加は過去よりも将来を見据えて審議されるべきものと考えます。