2010-01-01から1年間の記事一覧
東俊裕氏は熊本市出身の弁護士さんで、障碍者権利条約の関係で国連でも活躍され、推進会議の創設と同時に内閣府の障がい者制度改革推進本部の室長に就任されました。9月のヒアリングで上京の折、推進室でお目にかかりご挨拶しましたが、筆者と同郷ということ…
12月6日、新常用漢字告示後の初の「推進会議」で「碍の字の常用漢字への追加を検討すべきである」との文言を第2次意見書に盛り込むことが合意されました。 佐藤久夫委員(総合福祉部会長・日本社会事業大学教授)のご発言を受けて藤井克徳議長代理が皆さんに…
延長戦へ突入するにあたり、どうしてもMr.Xのことを書いておかなければなりません。X氏は首都圏在住で昨年6月に弊ブログにハンドルネームでコメントを頂戴したのが最初の出会い?でした。「碍」の字について造詣が深く、折に触れて貴重な情報やアドバイスを…
改定常用漢字表が6月7日の答申どうり「碍」を追加しない形で11月24日に閣議決定され11月30日に告示されたことで第1ラウンドは終了しました。196字もの多くの漢字が追加されたのに、国民の関心も高く要望も多かった「碍」の1字が「なぜ」という無念さは残りま…
29年ぶりに改定された新常用漢字は11月24日に閣議決定され、本日11月30日に官報にて告示されました。遂に「碍」の字の改定常用漢字表への追加は見送られました。10年前に現行の「障害」の表記に疑問を持ち、常用漢字が見直されるらしいとの情報を得てから5年…
障がい者制度改革推進本部は8月に法令などの「しょうがい」の表記を検討するため(「障害」の表記に関する作業チーム)を設置し、関係者、有識者10名からのヒアリングを実施するとともに、広く国民の意見を募集するなどして意見を取り纏め11月22日の推進会議…
「碍」の常用漢字への追加をめぐっては、文科省の手を離れて内閣府へ移管されたことにより、ひょっとして明るい展望が期待できるのではと思われましたが、文科省以上に追加に否定的な空気が漂っていると感じています。 「碍」の字がなぜこれほどまでにお役人…
内閣府(障がい者制度改革推進本部)は9月10日〜30日の間、内閣府のホームページ上で「しょうがい」の表記について国民の意見を募集しました。 公募の結果の詳細は近日中に内閣府より公表されると思いますが、仄聞したところによればネット限定で、しかも短…
「しょうがい」の表記について文科省からバトンを渡された内閣府(障がい者制度改革推進本部)は近々コメントの発信を求められています。 10月19日の日経報道によれば、文化庁の氏原主任調査官は「(碍)については、告示の前後にかかわらず追加される可能性…
DPI日本会議は Japan National Assembly of Disabled Peoples`International の略称で国際的NGOであるDPIの日本法人(NPO)です。所属団体は全国組織が10団体、地方組織が62団体で日本を代表する障碍者団体です。障がい者制度改革推進会議の尾上…
「碍」の1字の改定常用漢字表への追加をめぐっては私には理解のできない不思議なことが多々あります。これまでに書いたもののおさらいを兼ねてまとめてみました。 その1. 29年ぶりに常用漢字が改定されることになり、この改定に国民の意見を反映させようと国…
「ショウガイ」の表記及び「碍」の字の常用漢字への追加問題が国会でも度々採り上げられていることは既に書いてきましたが、このへんで一度まとめておきたいと思います。 最初は3年前の平成19年8月7日に当時野党であった民主党の川内博史衆院議員が「質問主…
ベルリン郊外のポッダムでいわゆる「ポッダム宣言」が発せられて65年が経過しています。この宣言と「碍」とが関係あろうとは夢にも思っていませんでした。 産経新聞の康本昭赫記者(橋本大阪府知事担当で10月1日付で総理官邸担当に転出)よりの電話で宣言の…
松崎哲久衆院議員(民主党)は文部科学委員会の理事です。 去る9月8日の文部科学委員会で松崎理事は「碍」の字の常用漢字への追加を要望するとの立場で質問をされました。「碍」が国会で話題になったのは今年4月21日の馳浩衆院議員(自民党)に続いて本年2回…
改定常用漢字につき文化審議会は去る6月7日に川端文科相あてに答申しましたが、答申にあたり「碍」の字の追加は見送りとなりました。但し内閣府に設置されている「障がい者制度改革推進本部」の意向を尊重して再検討するという付帯条件がついています。 これ…
戦前の日本では「障礙」「障碍」と「障害」が混在していました。どうして日本だけでこのような混在現象が生じたのかにつき以下の仮説を立ててみました。 「礙」の文字は仏教用語の「障礙」として仏教公伝と共に日本に渡来したと思われます。北印度で生まれた…
内閣府は「障害」の表記についての意見をネットで募集しています。表記の問題を提起して10年ようやくここまで来たかというのが正直な実感です。 ↓ https://form.cao.go.jp/shougai/opinion-0004.html この意見募集について気になる点を書いてみます。 (募集…
終戦記念日は何回目でも厳粛なものです。 東京の知人より以下のようなメールが届きましたので転載します。戦前の「障碍」表記が今もしぶとく生き残っている例の一つでしょう。 豊田 様先日、乗馬用の鞍に「障碍鞍」と呼ばれる種類が存在することを知り、馬術…
東京在住の知人に教えてもらったのですが、過去に文部省は「障碍」を「障害」と書き換えるようよう指導した事実があるとのこと。具体的には1956年(昭和31年)に国語審議会は「同音の漢字による書きかえについて」という文書を発表しています。 その文書の冒…
遅れている日本の精神保健医療の改革を目指して、長妻厚労相の示唆の下、4月3日に東京の松沢病院で「こころの健康政策構想会議」が発足しました。高水準にある自殺率など「国民のこころの健康の危機」の打開策を国に提言すべく同じ志を持つ90名超の委員が手…
公用語としての「しょうがい」をどう表記するのが妥当かを検討するため、内閣府に設置されている「障がい者制度改革推進会議」の中に「障がい表記検討チーム」が設けられ、その第1回会議が8月9日に開催されました。検討チームのメンバーは全員、推進会議の委…
文化審議会は6月7日に川端達夫文科相あてに「改定常用漢字」の答申を実施しました。残念ながら「碍」は追加字種196字の中に含まれませんでしたが、私の主張が否定されたわけではなく、諸般の事情により「保留」されただけで、未だ可能性は充分残されていると…
推進会議は本年1月12日の第1回会議以降ほぼ毎週開催され6月7日の第14回会議では第1次意見のとりまとめが行われました。委員の皆様には毎回4時間の長丁場の会議に加え、その準備も含めると膨大なエネルギーを投下されたことになり深甚の敬意を表します。 「障…
日本の辞書で「碍」と「害」がどのように扱われているかを調べてみました。 偶々芦屋市立図書館で見た漢字字源辞典(山田勝美氏ー中国哲学、上智大、進藤英幸氏ー中国文学、明治大の編著、初版1995年7月20日 角川書店)には以下のように記述されていました。…
商用で中国・香港・台湾は数十回訪問しましたが仕事柄(貿易)「碍」や「礙」の字に接する機会はありませんでした。目には触れていたのでしょうが無関心で見逃していたのでしょう。「広」(日本漢字)という字は台湾・香港では「廣」(繁体字)、中国に入る…
1970〜1974年伊藤忠商事のソウル支店長代理(兼)化学品・エネルギー部長として韓国に駐在しました。当時の韓国は後に「漢江の奇跡」と呼ばれる高度経済成長の初期で唯一無二の優良大企業が韓国政府と米国ガルフオイル社の合弁企業である大韓石油公社でした…
本年2月20日に都市センターホテル(千代田区)で「障害者」の表記に関するシンポジウムが開催されました。参加者は一般市民、公務員、障碍当事者、医療・福祉関係者など145名。 その会場で実施したアンケートに60名が回答。結果を分析したところ「障害者」の…
本日開かれた第10回推進会議の録画を只今観終えたところです。末尾のほうで2回目の「障害」の表記に関する議論があり、内閣府よりのその後の経過説明に続き佐藤久夫委員(日本社会事業大学教授)と中西由起子委員(アジア・デイスアビリテイ・インステイテー…
「障碍」の字の由来について、故丸山一郎先生(元埼玉県立大学教授)は5年前の小論文に「碍の本字は礙であり、大きな岩を前に人が思案し悩んでいる様を示す。つまり自分の意思が通じない困った状態。意思が通らない、妨げられているという同じ意味の障と碍を…
先にも書きましたが佐賀県の古川康知事には「碍」の新常用漢字表への追加に並々ならぬ熱意で取組んでいただいており、頭が下がる思いです。去る4月26日には内閣府の障がい者制度改革推進本部を訪問され、推進会議の小川栄一議長に要望書を手渡されました。 …