tokujirouの日記

古来バリアーは「障碍」と表記されました。江戸末期に「障害」が造語されましたが終戦まで人に対して「害」がつかわれることはありませんでした。「障害者」は誤表記です。「碍」の字を常用漢字に加えて「障碍者」に正常化を急ぎましょう。漢字文化圏では「障碍」が常識です。

冊子『碍の字を常用漢字に』をPDFにて配布いたします。(複製・配布歓迎します) https://bit.ly/2OIP0nX

2013-01-01から1年間の記事一覧

「碍」と映画「花の大障碍」

昭和34年(1959年)に公開された大映の名画「花の大障碍」は競馬の障碍競争を題材にした作品ですが題名に「碍」が使用されています。終戦直後の昭和21年(1946年)制定の当用漢字から「碍」の字が除外されてから13年が経過していますが、映画の題名は「大障…

「碍」と「福祉新聞」投稿記事(2)

前掲の「福祉新聞」7月1日号投稿記事(島根県の小川さん投稿)に呼応して賛同意見を投稿したところ、即採用され同紙の7月22日号に掲載されました。以下に全文を記します。 《投稿記事》福祉新聞 2013年7月22日号 「障害者」は「障碍者」に 豊田徳治郎(78)…

「碍」と李鐘成氏

李鐘成(イ・ジョンソン)氏は福岡の株式会社ドリームプロジェクトの代表取締役です。介護サービスを提供する会社です。山口県生まれの在日朝鮮人(韓国)三世で一歳半のころ高熱でポリオを罹患し1種1級の障碍者です。 李氏がDINF(障害保健福祉研究システム…

「碍」と緒方洪庵

大阪北浜の適塾訪問の折、中田雅博氏が緒方洪庵の研究家であることを知りました。ひょっとして「障害」表記のルーツに関する私の仮説を裏づける資料をお持ちではないかとお便りを出したところお返事を頂戴しました。中田雅博氏は元産経新聞記者で現在は著述…

「碍」と福祉新聞投稿記事

「障碍者」の表記に関連して福祉新聞(全国紙)への投稿記事が目につきましたので記録も兼ねて以下に転載します。 【投稿記事】福祉新聞(平成25年7月1日付) 「障害者」より良い呼称に 小川勉(62)島根県益田市 障害者差別を禁止する法律が制定されました…

「障碍」と「傷害」

「障碍」と「傷害」はどちらも「ショウガイ」と読みますが意味は全く異なります。英訳すると「障碍」はobstacleであり「傷害」はinjuryです。このように「読み」は同じでも意味が異なる場合は漢字の表記で両者をはっきりと区別してはどうかと考える次第です…

「碍」と戸田裕之氏

翻訳家の戸田裕之氏がその訳書「時のみぞ知る」でobstacleを「障碍」と和訳されていたので、障碍の表記に関する資料集をお届けしたところ以下のようなご返事を頂戴しました。 拝復 「障碍(害)の表記に関する資料集」をお送りいただき、ありがとうございま…

「碍」と文化庁国語課

障がい者制度改革推進会議の「障害」の表記に関する作業チームが実施したヒアリングに関連して文化庁国語課の氏原主任調査官より提出された資料(障害の表記について平成22年9月6日)を再読してみました。「碍」関連の貴重な資料を沢山ご提供いただいており…

「碍」と産経新聞「正論」記事

産経新聞「正論」欄のレギュラー執筆者である加藤秀俊先生が2009年6月29日付同紙に(地方版「漢字審議会」のすすめ)と題する一文を投稿しておられることは先に紹介しました。その掲載前元原稿を入手しましたので「障碍」表記に関する部分のみ以下に転載しま…

「障碍」の表記と日本社会事業大学

日本社会事業大学の佐藤久夫教授(本年4月より特任教授)が「障碍」「障碍者」表記の良き理解者であり支持者であることは既に記したところです。佐藤先生は民主党政権下の内閣府「障がい者制度改革推進会議」(以下推進会議)の委員として活躍され、推進会議…

「障碍」表記の普及状況(5)

これまで個人の使用状況について書きましたので、次に諸団体による「障碍」表記の使用状況について記します。 【日本IBM】は「障碍者」「視覚障碍者」など「障碍」表記を公式に採用しています。以下プレスリリースの一部(インターネットは健常者だけでな…

「障碍」表記の普及状況(4)

引き続き著名な「障碍」表記の支持者について記します。 国文学者でエッセイストの【高島俊男】は講談社発行の雑誌「本」の記事「漢字雑談」に「改訂常用漢字表の愚」と題する小論を寄稿されていますが、その中の「障碍」表記に関する部分を以下に転載します…

「障碍」表記の普及状況(3)

第二次世界大戦後の「障碍」表記の使用状況・普及状況について書いてみます。日本の敗戦を決定づけたポッダム宣言の文中のobstacleが「障礙」と和訳されていることは先に書いたとおりです。「礙」は「碍」の元字で同義語です。これ以上の公文書はないでしょ…

「障碍」表記の普及状況(2)

「障碍」の表記問題に関連して、文科省は明治期より終戦前にかけて「障害」と「障碍」が混用され、むしろ「障害」の使用が多かったのではないかとしていますが果たしてそう簡単に片付けていいものでしょうか。その使用例として森鴎外が「障碍」を使用したの…

「障碍」表記の普及状況

日記の記述を怠っている間に政権交代がありました。民主党から自民党への交代です。鳩山内閣で法令などの「しょうがい」の表記をどうするかを検討することが閣議決定され、内閣府に新設された「障がい者制度改革推進本部」(以下推進本部)で検討中に菅内閣…