tokujirouの日記

古来バリアーは「障碍」と表記されました。江戸末期に「障害」が造語されましたが終戦まで人に対して「害」がつかわれることはありませんでした。「障害者」は誤表記です。「碍」の字を常用漢字に加えて「障碍者」に正常化を急ぎましょう。漢字文化圏では「障碍」が常識です。

冊子『碍の字を常用漢字に』をPDFにて配布いたします。(複製・配布歓迎します) https://bit.ly/2OIP0nX

「碍」と映画「花の大障碍」

 昭和34年(1959年)に公開された大映の名画「花の大障碍」は競馬の障碍競争を題材にした作品ですが題名に「碍」が使用されています。終戦直後の昭和21年(1946年)制定の当用漢字から「碍」の字が除外されてから13年が経過していますが、映画の題名は「大障碍」となっています。この間、昭和31年に文部省の国語審議会は広く全国民を対象に「障碍」を「障害」に書き換えるよう指導しています。それにもかかわらず題名に敢えて「碍」の字を用いたことは、競馬の分野で「障碍物」表記に相当のこだわりがあったものと思われます。

weblio辞書には《日本中央競馬会JRA)は1969年まで「障碍競争」と表記していたが、1970年より国語審議会報告「同音の漢字によるかきかえ」に基づき表記を「障害競走」に変更した》との注釈があります。監督官庁である農林省
意向との関係もあったのでしょう。


 先に書きましたが馬術の分野では今も「障碍飛越」など障碍表記が使用されているようです。特に漢字圏での国際競技は「障碍」表記を採用せざるを得ないでしょう。


 因みに「花の大障碍」のスタッフは以下のとおりです。

監督:   島 耕二 

製作:   永田 雅一

出演者:  若尾 文子  川口 浩  志村 喬