tokujirouの日記

古来バリアーは「障碍」と表記されました。江戸末期に「障害」が造語されましたが終戦まで人に対して「害」がつかわれることはありませんでした。「障害者」は誤表記です。「碍」の字を常用漢字に加えて「障碍者」に正常化を急ぎましょう。漢字文化圏では「障碍」が常識です。

冊子『碍の字を常用漢字に』をPDFにて配布いたします。(複製・配布歓迎します) https://bit.ly/2OIP0nX

「碍」と朝日夕刊(1)

さる12月3日の朝日夕刊一面ニッポン人脈記の「漢字の森深く」シリーズ⑦で(「障碍」の文字 社会変える)という記事が大きく掲載されました。執筆者はこのシリーズ担当の白石明彦編集委員です。


新聞の、そして朝日の威力は絶大で配達直後から面識のない人からも含めて多数の方々から「みました」との報が電話とメールで雨あられと舞い込みました。そのなかには複数の国会議員(民主党)もふくまれています。


記事の内容に感動したとの感想とあわせて、きまってこの記事を書いた白石明彦さんはどんな人かと聞かれました。プロの筆力には脱帽です。


この記事はまことにgood timing で国会議員(主として民主党議員)のあいだをかけめぐり、マニフェストに表記した「障がい者」とのまぜがきにたいする違和感が増幅され議員間で文化庁に「碍」の追加を要請する意見書をだそうとの機運がたかまっていると仄聞しています。(すでに3名の民主党衆院議員が提出ずみかその予定であることが確認できています)


共同通信のWEB報道によれば12月11日鳩山首相は官邸でひらかれた中央障害者施策推進協議会での挨拶のなかで「障碍者権利条約」の批准をいそぐ必要があることとあわせて「障害者」の表記を「新政権でかんがえなければならない」とのべて名称変更をまえむきに検討する意向を表明したとのことです。


朝日の記事をうけての発言かどうかはさだかではありませんが直接・間接に影響があったことは容易に想像できます。これでもはやすくなくとも「しょうがいしゃ」が「障害者」にあともどりすることはなさそうです。問題意識をいだいて10年、わたくしの執念が半分結実したことになるのでしょう。


新政権での検討結果がどうなるか「チャレンジド」との案もでているようですが一般呼称としてならともかく「チャレンジド権利条約」というわけにもまいらぬでしょう。改訂常用漢字表に「碍」が追加され「障碍者権利条約」として早期に批准されればめでたしめでたしなのですが。


「半分結実」と記しましたが表記変更がかりに実現してもわたくしの最終目標ははるかかなたです。表記の変更は「心的障碍者(精神障碍者)にやさしい社会をつくる」という目標に向って第一歩をふみだす手段なのです。