tokujirouの日記

古来バリアーは「障碍」と表記されました。江戸末期に「障害」が造語されましたが終戦まで人に対して「害」がつかわれることはありませんでした。「障害者」は誤表記です。「碍」の字を常用漢字に加えて「障碍者」に正常化を急ぎましょう。漢字文化圏では「障碍」が常識です。

冊子『碍の字を常用漢字に』をPDFにて配布いたします。(複製・配布歓迎します) https://bit.ly/2OIP0nX

「碍」と馳浩文科相

第三次安倍改造内閣文科相として入閣された馳浩代議士は「碍」の良き理解者であり「障碍」「障碍者」表記の大の支持者です。私はご入閣の知らせを聞き、書斎で思わず万歳をしてしまいました。「碍」の常用漢字への追加の実現が近いと直感したからです。

馳先生が5年前に衆院文部科学委員会で詳細な論拠を示しつつ「障害」「障害者」の「障碍」「障碍者」への表記の正常化を強く強く訴えられたことは先に書きました。この委員会での馳委員と川端大臣(当時)とのやりとりをインターネットで拝見して目から鱗が落ち、法令等の「しょうがい」表記は「障碍」で決まりと確信しました。

ところがこの文科委員会と連動していたはずの内閣府での検討結果は、当面「障害」表記を変更しないこととなり、国民からも要望の多かった「碍」の字の常用漢字への追加要望(内閣府より文科省への要望)さえも見送られたことには驚きを禁じえませんでした。「法令等のしょうがい表記の検討」は閣議決定事項の一つであるにもかかわらず、そして国会(文科委)で馳委員が正論を述べられたにもかかわらず、このように軽く扱われてよいのか疑問に感じた次第です。表記の具体的検討は内閣府に設置された「障がい者制度改革推進会議」でなされましたが、検討にあたって事務局からは国会での動きの説明は一切なく、委員の皆さんは本部の意向を図りかねておられる様子でした。文科委の議事録が参考資料として委員の皆さんに配布されていれば適切な結果が出たのではないかと愚考します。

「障害」表記をめぐっては国会でたびたび採りあげられて議論されています。文科委で2回、質問主意書で2回の計4回です。すべて「障害」は「障碍」と表記を正常化すべきであるとの立場からの質疑です。以下はこのtokujirouの日記での関連記述のURLです。ご参照ください。


質問主意書 2007年8月 川内博史

http://d.hatena.ne.jp/tokujirou/20090707/1246951501

文部科学委員会 2010年4月21日 馳浩
  ↓ 
http://d.hatena.ne.jp/tokujirou/20100426/1272290517

文部科学委員会 2010年9月8日  松崎哲久  
  ↓ 
http://d.hatena.ne.jp/tokujirou/20101010/1286709520

質問主意書 2012年5月 赤松正男
  ↓
http://d.hatena.ne.jp/tokujirou/20120602/1338597237

http://d.hatena.ne.jp/tokujirou/20120608/1339161209