「碍」と第23回国語課題小委員会
11月9日に第23回国語課題小委員会が開催され、佐藤久夫先生が傍聴されました。これまでの主査打ち合わせ会等で出された論点5つに当日の追加分3つを加えると、今後の議論のポイントは以下の8点にまとめられるとのこと。
論点1 常用漢字表は「目安」なので、自治体や民間が(ウ冠の)「障害」以外の表記を利用できることを周知すべき。
論点2 (ウ冠の)「障害」、(石偏の)「障碍」、(かなまじりの)「障がい」、すべてひらがなの「しょうがい」のいずれも尊重されるべき。
論点3 「選択肢としての漢字」という考え方はこれまでの常用漢字表の考え方(一語一表記)と異なる。選択幅を広げるために追加するとなると、常用漢字表の性格を変えてよいかどうかの議論となり、検討の時間が相当必要となる。
論点4 H22年の常用漢字表改訂議論や「障がい者制度改革」での議論をもっと整理すべき。
論点5 H22文化審議会答申で、障害者政策の検討次第で(石偏の)「碍」の追加を検討するとしたのだから、内閣府・障害者政策委員会での検討を促したらどうか。
論点6 H22年の常用漢字表改訂時にも(石偏の)「碍」について時間をかけた議論がなされたことを周知すべき。
論点7 現状でも多様な表記が可能であることの根拠を明示したほうがよい。
論点8 それぞれの分野で多様な観点から(ウ冠の)「障害」の表記の検討が行われるべき。
明日以降、以上の8つの論点につき逐次私見を述べることとします。
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冊子『碍の字を常用漢字に』をPDFにて配布いたします。
こちらは自由に複製していただいて結構です。
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